ハミルトンの魅惑

現在、時計と言えばスイスを思い浮かべる方がほとんどですよね。
それなのに、私の扱っている時計のほとんどはアメリカ製。
HAMILTON  BULOVA  GRUEN ets・・・

「そんなメーカー聞いたこともないわ。時計ならロレックスかオメガでしょ」
というあなたに、アメリカ時計の魅力をお知らせしたいと思います。


意外と知られていないのですが、アメリカには数多くの時計メーカーが存在していました。
スイスの時計が、農業のできない寒い時期に内職代わりの家内工業的に発達したのに比べ、アメリカでは近代産業の礎ともいえる工場生産でした。

一時期は世界の時計産業を凌駕するほどの勢いでした。
そんなアメリカ時計産業が衰退してしまった一番の原因は、第二次世界大戦にあります。
近代工場だった故に、戦時中それらの施設は軍事工場に取って代わられ、時計生産ができなくなりました。

その間に、永世中立国であったスイスに、アメリカの時計市場を占領されてしまったのです。
私がアメリカの時計を中心に扱っているのは、アメリカのアンティーク時計には女性を惹きつける要素がたくさんあると思っているからです。

時計好きな男性が時計を選ぶ基準に、ムーブの機能や希少性があるとしたら
女性のそれは、感性のひとことに尽きるでしょう。
 
デザインで比べたら、これはもう圧倒的にアメリカ時計に軍配が上がるのです。
特に1950年代前後、アメリカは国として繁栄を極めていました。

時計のデザインもバラエティーに富んでいて(アメリカでは購買する人の数が圧倒的に多いですからね)ブローバの可愛いデザイン、ハミルトンの上品な美しさと、枚挙にいとまがありません。

さらに重要なポイントは、宝飾時計のグレードの高さです。
国の勢いはダイヤの品質を上げ、アメリカの時計全般、中でもハミルトンの時計のダイヤの品質は定評があります。

もっとも素晴らしいのは、ケースに刻印のない宝飾時計です(ムーブはハミルトンが多い)
これは、一部の選ばれた人たちが、宝石屋さんに特注で作らせた一品モノです。
この時代だからこそ作ることのできた、最高の贅沢です。

この時代、日本でこれらの時計を手に入れられる人は、ほとんどいませんでした。
何しろ、時計は車一台、家一軒と言われていたのですから。

ハミルトンは常に高級時計を作る事をポリシーとしてきました。

アメリカの鉄道時計に採用されてきた信頼のムーブ。
アメリカのパテックと言われるゆえんでしょう。

私は自分で修理をするようになって、前よりもずっとハミルトンが大好きになりました。